2012年05月18日

ジェネレーションギャップ?

2012/05/18

新装なった東京都美術館で開催される「第55回記念新象展」。小さな会である新象作家協会では、他の大規模団体のように毎年図録を作成する事は出来ないので、5年に一度つくっています。今年はその発行年。僕も編集委員としてお手伝いしています。

仕事でWEBや印刷に携わっている関係上、メンバーの中では若造ではありますが、いつの間にかテキストデータ入力、文字校正、撮影進行など、いろんな所にくちばしを挟む事になり、なんだかとっても忙しくなってしまいました。ちょっとイメージしていたカタチとは違うけれども、ほかに適任者がいない以上、仕方がないかなと思っています。

図録印刷で大変なのが立体作品の取扱です。搬入段階ではまだパーツの集まりで、結局は会場で組み立ててるまで、全体像がわからないという事がよくあります。また、図録に収録するために作品の背景はどうするか?という問題もあります。過去には、作家の意図しないカタチで編集者に切り抜かれて、ガッカリしたなんて事もあったので、今回は事前に僕のところまで、画像データなり紙焼きを送っていただく事になっていたのですが、これがなかなか集まりません。

今年は立体の人はみなさん出品しないのか?なんて疑い始めた一昨日あたりから、ようやく諸々の作品画像が集まるようになりました。ちょっとホッとしました。しかし、そのほとんどが「紙焼き」です。

今はフィルムで撮影している人はほとんどいないでしょうから、「わざわざプリントアウトしたものを郵送しなくても、直接データでもらえたらスキャンもしなくていいので、どんなに楽か。。。」なんてつい愚痴もこぼれてしまいますが、作家の年齢や経験を考えたら、これはこれで仕方のないこと。運命だと思って受容するしかないでしょうね。

松戸美術会なんかでもそうですが、やはり現役世代とリタイア世代ではデジタルツールの習熟という点では、雲泥の差があります。現役世代は出来る出来ないとかじゃなくて、やらなければ飯が食えないという現実の中で向き合っています。本当はそのリズム感に合わせて欲しいのですが、ようやく引退して余生をノンビリ過ごしたい方々にそれを強要する事も気がひけ…、なんだかな〜。と思う今日この頃です。

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2012年05月17日

模試もし?

2012/05/17

月曜、火曜と昼夜間部合同で「代ゼミ全国センター模試」を行いました。美術大学の受験は実技が有るとは言え、多くの大学で国語、英語の学科試験も課されます。また、近年は「センター方式」と言って、センター試験で高得点を取った2教科の点数を採用する方式もあるので、いろいろな方向から学生たちの学力を把握する事は必要不可欠な事です。

今年の大学入試センター試験では、試験問題の配布ミスなどいろいろとトラブルが起きました。「代ゼミセンター模試」でも、センター試験の受験環境に合わせるため、申込段階からの手続が前年度からずいぶん変わっていて、戸惑う事も多々ありました。正直「こりゃミスも起こるわ」と感じました。

特に「数学」「理科」「社会」の受験科目の細分化と、受験機会の複数化が、諸々の手続の煩雑さに直結しているように思います。しかし、受験生に便宜を図ったはずなのに、受験生自身から「先生!日本史AとBではどこが違うのですか?」という質問が出るくらいに、本人たちも把握できていない実情もあるようです。

何でもかんでもセンター試験に求めているところがあるのかな?とも感じます。しかし全てにおいて有効な試験などありません。センター試験に関しては、あくまでも「基礎的な学力の確認」という基本方針に則って、なるべく細分化はしない方が良いのではないかと思います。出来ればゼネラリスト育成のために、国公立大学に関しては5教科受験を義務付けた上で、専門性については大学ごとの個別の入試問題で対応すると。

これを「5教科7科目必修だった共通一次世代の遠吠え」と言う人はそれはそれでイイと思うのですが、これだけ進学しやすくなった現状だからこそ、国公立と私学の色分けをすることに意義があるのではないかと思います。

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2012年05月11日

鉛筆を削っていて

2012/05/10

高校3年生のクラスの学生が夕方、受付カウンターに鉛筆を買いに来ました。そのちょっと前に「もうだいぶ短くなっているから、鉛筆ホルダーをつけるか、買い直した方が良いよね」と声をかけた学生です。

本人曰く「私、すぐ芯を折ってしまうんです」とのこと。鉛筆を削らせると、初心者にありがちな「えぐるような」ナイフさばきで、芯ばかりが長く出てしまっています。これでは折れるのは当たり前。改めて、削り方の指導を行いました。

途中、「刃物は素材の目の方向によって入り方が違うから、鰹節を削るときのように、目から逃げるように一定方向に動かす事を心掛けた方が良い」と、「今の高校生にはわかりづらい喩えかな?」と自分で思いつつ話しかけると「鰹節を削っていたなんて憧れます」と思いもよらない反応がありました。

「憧れるのは勝手だけど、その当時は今みたいに便利ではなかった事のあらわれだよ」と…。後は言わなくていい事のオンパレードで、曰く「トイレはポッチャンだった」「トイレットペーパーなんてものはなく、新聞紙を揉んで使っていた(落とし紙が導入された時の感動と言ったら…)」「近所の肥だめに落ちた事がある」「母親が肥えタゴ(人糞肥料用のおけ)を担いで畑に行こうとしたら、坂でこけてしまって頭から糞尿まみれなって帰って来たら、その日のお風呂当番だった自分がサボっていて身体を流すお湯がまったくなくてえらく怒られた」などなど。ほかにもいっぱいあったのですが、本人のキャパシティを確実に越えそうだったので、その辺でやめておきました。

こんなコトを思い出したのは、きっと日曜日に局地的な停電に見舞われて、極々短時間ではありますが水が出なくなった事も関係あるのでしょう。アトリエの入っているビルは屋上のタンクに貯め置くタイプではなく、地下のタンクから直接ポンプで上階に送り込むタイプです。電気がなければトイレも流せません。実際、トイレに入ったは良いものの、ながせなくて流しにたまたま溜まっていたバケツの水で代用した生徒さんもいました。

この夏はまた厳しい節電が必要になりそうです。とりあえず、まわりに木陰の有る空地くらいはないと、万が一の時の臨機応変な対応は難しいな。(野グソ経験の有る田舎もんの浅はかな考えでしょう)と考えた一時でした。阪神大震災の被災者の記事を見た事があったので。こちら→ 阪神淡路大震災の悲惨なトイレ事情 

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posted by 岩崎秀太 at 00:24| Comment(1) | TrackBack(0) | アトリエ通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月09日

展覧会廻り

2012/05/09

久しぶりの更新です。5月19日搬入の新象展と6月9日搬入の松戸市展の準備で、なんだか慌ただしい日々を送っています。自分の制作だけでなく、新象展では「第55回展記念画集」の編集員、松戸市展では全体をまとめる事務局長としての仕事がわんさかあって、もう、自分でもなにがなんだかよくわかりません。ま〜、好きで選んだ道ですから、文句は言いません。けっこう楽しんでいる側面もあります。

忙しいと言って、目の前の仕事だけやっていては、自分の芯がやせてしまいます。という訳で、先々のスケジュール的にはちょっと無理して、展覧会廻りをしてきました。とり合えず、観た展覧会を紹介。

石井武夫個展・ゲイツインギャラリー宇(松戸)
:筑波時代の恩師で独立美術協会会員、松戸美術会の会長でもあります。

セザンヌ展・国立新美術館(六本木)
:1880年代の薄描きのスタイルを確立してからの風景画や静物画には、もの凄い"キレ"を感じました。絵画のあり方を根本的に変えてしまった存在だとおもいます。でも、裸体の作品は今ひとつ好きになれない。。。

国展・国立新美術館(六本木)
:知人の石原さんの所属する団体。石原さんの作品は、以前のエグクて重い印象が薄くなっていて、ちょっとビックリ。

大谷早苗個展・K's Gallery(京橋)
:新象作家協会の先輩。今年は33回も展示会があるとの事。頭が下がります。

輝け−独立美術<独立美術協会80回記念展>・三越本店(日本橋)
:筑波時代の恩師である石井武夫先生や芸大時代の恩師の絹谷幸二先生をはじめ、筑波の先輩である福満さん、五十里さん、芸大の先輩である梅野さん、同級生の竹下君が出品。みんな、上手い!

公募団体ベストコレクション2012・東京都美術館(上野)
:公募団体から選りすぐられたメンバーによる展覧会。団体ごとの傾向のようなものが見えました。

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posted by 岩崎秀太 at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月29日

地味だけど、大きな一歩

2012/04/29

昨日は、松戸美術会の理事会でした。6月の松戸市美術展に向けて様々な懸案を討議したのですが、僕自身としては、それまでおんぶにだっこだった印刷所から「展覧会目録はもうできません」と宣告されたことが気になっていて、気が気ではありませんでした。

アトリエでもデザイン業務を行っているので、「ならば我々で!」と見積りを提出して、理事さんたちの判断を仰ぎました。結果は、出品目録と出品者名簿の印刷を請け負うことになりました。

今は、「印刷通販」といって、「ネットで申込&入稿、宅配便でお届け」という業務形態が当たり前になってきています。業者さんは「紙の種類の豊富さ」「納期の速さ」「低価格」など、それぞれの強みをうたってきます。その中で、街の印刷所の立ち位置は非常に難しくなっているのでしょう

しかし、それまで旧来の印刷所で行ってきた名簿管理をアトリエで請け負うことになれば、直接的に会の運営に有効なデータを導き出せるかもしれません。そして、出品目録と名簿を分けることで、来場者に何の疑問もなく手渡していた住所入りの出品目録が無くなります。

個人情報保護の観点から、市展会場のカウンンターで配布する「目録」から、住所などの情報を除いて欲しいとお願いしてきた立場からすると、まさに大きな一歩です。少し、松戸美術会の運営も時代にマッチしたものになっていくのではと期待も広がります。実社会では若手ではないけれど、絵描きの集団の中では若手と言われる我々世代が、これから頑張って行かなければと、あらためて思いました。

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posted by 岩崎秀太 at 09:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月27日

それでもやっぱり

2012/04/27

立場上、組織の代表として、教室を運営していく上で必要な様々な決定を行っています。公立の学校なんかと違って、受験部の学生やカルチャー教室の生徒さんの数が、そのまま経営に響いて、人件費などの経費を直撃します。なので、年度始めなどは、数字とにらめっこな日々が続くこともあります。

でも、この世界に入ったのは「人に何か教えたい。何かを伝えたい」というところがスタートです。銭勘定よりも教材作成や直接学生たちと触れ合っている方が何倍も楽しいというのが正直な感想です。

明日(もう今日ですね)は、今年度始めての美術教養調べ学習の第1日。今回は、ピカソの作品を例に挙げて「作家の表現スタイル」について考えてもらう課題にしようと思っています。

ピカソの作品の図版をキッカケに、各自の大好きな作品では「どんな絵の具を使っているのか?」「どんな色をどう配分しているのか?」「線の表現に対するアプローチは?」などなど、問いかけはあっても正解のない世界で彼らがどういう答えを見つけるか?興味深く見守っていこうと思います。

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2012年04月21日

訃報

2012/04/21

ムサビに進学したOBからアトリエに、彼女の高校時代の恩師になるT先生が亡くなったとの連絡がありました。T先生は東葛地区でも指導力と行動力のある先生として、よく知られた存在でした。昨年5月あたりから体調を崩されて休職されているとは聞いていたのですが、突然の訃報に声を失いました。

T先生には、これまで多くの学生を紹介していただきました。それと同時に、時には我々の指導方針や指導手法について厳しいご指導、ご鞭撻もいただき、現在のアトリエの方針である「近隣の高等学校の先生方との情報共有や相互理解」を志向することを決定する上で、大切な存在でした。

高校の先生には、とてつもないストレスがかかるのでしょう。T先生以外にも我々とこれまでに交流のあった先生方が休職中であることを承知しています。その多くが「とても真面目」で、「学生思い」で、「誠実な方」です。懇意にさせていただいていた先生が、生き甲斐であったはずの現場に立てなくなることに思いを馳せると、とてもつらい気持ちになります。

我々にできることは何もありませんが、先生方には、身体を整えてぜひ現場に戻ってきて欲しい。そう言う思いを強くした今日でした。

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2012年04月09日

週刊!合格体験記'12年度版

2012/04/08

桜の花もほぼ満開になった日曜日。気温は少し低めでしたが、よく晴れて松戸市内でもあちこちで桜祭りが開催されていたようです。そんな中、日曜日のクラスは受験部、カルチャー教室とも平常通りの授業を行いました。生徒さんもお花見の誘惑を断ち切って(!?)、いつも通り真面目にレッスンを受けられていました。

13日からの新年度の授業に向け、いろいろと準備することが多くて気ぜわしく日々過ごしています。今日は、ちょうど入試再現作品制作のために来てくれていた油画科OBでムサビ版画専攻のEさんに協力してもらって、先週からスタートした「週刊!合格体験記'12年度版」を更新しました。

Eさんは高校を卒業してから美大受験の勉強を始め、都内の大手予備校に通っていたのですが、なかなか結果が出せずにいました。昨年、3回目の受験に失敗してから、それでもなんとか続けられる道を探る中でアトリエ新松戸の門を叩きました。

アトリエに来てからも、紆余曲折はありました。やはり「浪人」という不安定な立場が引き起こす不安や焦りは大変なものだったでしょう。それでもなんとか乗り越えて、次のステージにすすむことができました。それが我々の仕事とは言え、インタビューをしながら、彼女の1年間を思い出すと感慨深いものがありました。

詳しくは「週刊!合格体験記'12年度版vol.02」をご覧ください。

記事にあるように、これだけ信頼してくれていたということはうれしい限りです。次の年への励みになります。「誠心誠意」「真っ正面から学生たちと向かい合う」これをモットーに今年も授業を行っていきたいと思います。

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2012年04月03日

春期講習会終了

2012/04/03

「しばらくブログの更新をサボっているうちに、はや新年度」。という記事を書こうと思った4月1日からはや3日。なんだかズルズルと更新が滞っていました。

前回のエントリーが3月24日なのですが、それから今までの間、けっして自宅警備員として引きこもっていた訳ではなく(当たり前ですが…)アトリエの受験部は春期講習会、同時進行でカルチャー教室の授業、デザイン室では展覧会の案内葉書のデザイン&印刷の依頼が4件、ウェブサイトの構築依頼が1件、新規事業開始にともなうプロモーションに関する相談が1件ありました。

アトリエの業務以外でもギャラリー宇でのOB展、松戸美術会の理事会、松戸女性洋画教室の「ジャクソン・ポロック展」見学の引率などなど、年度末のドタバタに加えて様々なお仕事をいただいたおかげで、非常に充実した日々を過ごさせていただいておりました。特に、OB展に絡んで多くの卒業生と再会し、彼らの現在の活動や活躍について知ることができたことは、我々自身にとっての励ましと力になったと思います。

そして、今日、無事に春期講習会が終了しました。「爆弾低気圧」の影響で2時過ぎに授業を切り上げるという変則日程になりましたが、受講生たちは確かな手応えを感じてくれたのではと思います。今年度もいいメンバーで授業を進めていけそうな予感のする講習会でした。明日から受験部はしばしの春休み。1学期は4月13日の5時半からの開講式からスタートします。今年もスタッフ一同頑張っていきますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

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posted by 岩崎秀太 at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | アトリエ通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月25日

変化

2012/03/24

大学全入なんて言われている今日この頃ですが、一部美術大学の人気専攻ではいまだに10倍を超えるような高倍率で、その辺りを目指そうとすると、かなりみっちりと実技の勉強をしなければなりません。

アトリエの現役高校生を対象にした夜間部の授業時間は、夕方5時半から8時半まで。デザイン・工芸科と油画科は原則毎日登校なので、けっこうシビアなスケジュールになります。しかし、そうしなければしっかりした基本が身につかないことも事実です。親御さんの中にはあまりにタイトなスケジュールにひいてしまう方もいらっしゃいますが、喩えとして「全国大会を目指すスポーツ部がどのくらい練習してますか?」と切り出すと、割と納得していただけます。

しかし、平日の夜間の時間帯に通えない学生も少なくありません。そういった学生は土日受験科をすすめています。結果、様々な事情を抱えた学生が通ってきます。

その土日受験科で、いつもやる気があるのか無いのかわからない態度だった学生が、今日はむちゃくちゃ素直&真剣に課題に取り組んでいました。本来こうあってほしいのだけど、彼女にいったい何があったのか?謎です。願わくば、この状況がこの後試験まで続いて欲しいと思います。

10代後半の若い世代は、一晩で考えや立地点が変わってしまったりします。確率的に低いか高いかは置いておいて、その可能性を信じてあげるのも教える側の責務だと思います。件の学生は明日も登校するはず。今回の変化を見極めつつ、次なる手だてをできればと思います。

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posted by 岩崎秀太 at 01:23| Comment(0) | TrackBack(0) | アトリエ通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする